社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
職場の人間関係で「この人は私と合わないな」と感じる人がいるかもしれません。
不思議なもので「この人とはすごく合う!」と感じる人もいますが、一体その違いは何なのでしょうか?
そもそも人間は、他者の考えや気持ちを理解しようとする能力を持っており、それはおそらく生まれたときから備わっていると考えられています。
その理由として、私たちの脳には「ものまね細胞」と呼ばれる「ミラー・ニューロン」と呼ばれる神経細胞が存在し、その働きを通じて他者の気持ちを理解するからと考えられています。
例えば、職場の同僚に不幸があり、悲しむ様子を目にしたとき、私たちも同様に悲しい気持ちになることがあります。あるいは、同僚が締め切りの仕事に追われ、プレッシャーを感じている様子を見ると、まるで私たちがプレッシャーを受けて焦りを感じることもあります。
これらの感情移入はミラー・ニューロンの働きによるものです。
机の引き出しに指を挟んだ様子を見て、自分も同様に痛みを感じるのも典型的な例です。
しかし、同僚が精神的に苦しんでいる様子を目にしても、その感情を理解するには時間がかかると思いませんか。それは、精神的な苦しみを感じる状況に身を置くことが、ドアに指を挟む痛みよりも脳にとって複雑だからと考えられています。
そのため、精神的に苦しんでいる人への理解者が少ないのではないかと感じます。
他者の気持ちを理解する手法として「この人は私と合わないな」と感じた際には、その人の表情と同じ表情を真似してみてください。ミラー・ニューロンは、一瞬のうちに自分の過去の体験と他者の表情を比較して、他者の感情の理解を深めてくれます。
他者の仕草を観察して感情を理解できるのは、自分も同じ仕草を経験したことがあるからです。多くの経験を持つ人ほど、他者の感情を理解する能力が高まるのは、ミラーニューロンによる働きによるのです。
可能な限り多くの経験を積み、積極的に他者の表情を真似ることでミラー・ニューロンの機能を活かしましょう。