社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
音楽は私たちの気分を高め、活力をもたらし、仕事のパフォーマンスを向上させる重要な役割を果たします。特にテンポの良い音楽は、気分を一層高揚させ、日々の業務に対するモチベーションを高めてくれます。
この現象は、音楽がドーパミンの分泌を促進し、幸福感を高めるという科学的な証拠に基づいています。
実際、音楽の効果に関する興味深い実験があります。楽しい音楽を聴いた後に無表情な人と会うグループと、悲しい音楽を聴いた後に無表情な人と会うグループを比較しました。
楽しい音楽を聴いたグループは無表情な人に対して共感や温かみを感じやすくなり、否定的な反応は少なかったという結果が得られています。
これは、音楽が脳を活性化し、ポジティブな感情を引き出す力があることを示しています。
重要な商談の前に自分を鼓舞するお気に入りの曲を聴くことで、自信を持って商談に臨んだ経験がある方も多いでしょう。
これは音楽がパフォーマンスを支える役割を果たしている例です。
ただし、同じ音楽を繰り返し聴くと、その効果が薄れることがあります。
これは「慣れ」という現象で、脳は繰り返し聞く刺激に対して次第に反応しなくなります。
実際に「ビープ音の実験」によると、最初は反応していた脳も、6〜9回目以降は無反応になったと報告されています。
同じ曲を繰り返し聴いても以前のような効果を感じられなくなるため、パフォーマンスを維持したいときは、新しい曲に変えることをお勧めします。
また、脳の司令塔である前頭前野(ぜんとうぜんや)は、他者の行動や表情を認識し、それをどのように解釈するかに重要な役割を果たしています。
前頭前野が十分に活性化されているとき、私たちは他人の小さなミスや無表情に対しても寛容になります。
一方、疲労やストレスがたまっていると、前頭前野の働きが低下し、他人の行動に対して否定的に反応しがちになります。
前頭前野を活性化させる方法として、次のようなものがあります。
①空腹を避けること(脳に十分なエネルギーを与えること)
空腹はイライラの原因となり、特に子どもは前頭前野が未発達のため抑制できず、大人でも抑制が難しい場合があります。
②睡眠不足を防ぐこと(寝不足にならないこと)
睡眠不足は、ネガティブな出来事を記憶しやすくなるという研究報告もあります。例えば、睡眠不足の状態で歩いていると、道の段差などにつまずき、脳は道の段差を危険(ネガティブ)なものとして記憶します。
このように、音楽の活用と前頭前野の活性化は仕事のパフォーマンスを高める効果的な手段です。
同じ音楽を繰り返し聴くことは避けて多様な曲を取り入れることと、食事と睡眠のバランスを保つことで、前頭前野の働きを高め、仕事のパフォーマンスをより効果的に向上させましょう。