第56回 社員の脳を育てる具体的な人材育成戦略とは?
- 内山克浩
- 2024年10月28日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年11月17日
社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
近年脳科学の研究で、物事の見方や捉え方を変えることで脳に変化が生じることが分かっています。
行動や思考が脳に変化を与え、その結果、脳の回路の働き方が実際に変わるのです。
脳は常に新しい刺激に反応し続けます。そして、脳は生涯にわたって変化し続けることができる特性を持っています。
つまり、新しい刺激によって脳の回路は変化し、どんなに深く刻まれた有害な思考パターンでも、心理的なトレーニングによって修正することが可能です。

例えば、ある社員は、物事をネガティブに見たり捉えたりする思考に陥りやすく、ミスを引きずってしまうタイプだとしても、自分の見方や捉え方をポジティブに切り替える意識を持ってトレーニングします。
その結果、脳の回路が変化し、ネガティブ思考に陥りにくくなり、ミスを引きずらずに、ストレスに対する耐性も高まるでしょう。
このように脳が変化することを「可塑性」といい、これを活用することによって、社員のネガティブな思考の改善も期待できます。
また、記憶の中でも「感情にまつわる記憶」は変化しやすい特性見方や捉え方
感情にまつわる記憶は、人が思い出す際に一時的に変化しやすい柔軟な状態になります。
このとき、新しい情報が加わることで、これまでの記憶が変わる可能性があり、これを「再統合」といいます。
この再統合の時間は約6時間続くとされており、その間、記憶を変えるチャンスでもあります。
職場でも、過去の苦い記憶をポジティブな記憶に書き換えることで、社員のモチベーション向上が図れます。
例えば、ある社員は他人の判断に頼る傾向があります。これまでに自分が下した判断で上手くいかなかったことが多いのが原因なのかもしれません。
日常の仕事の中で小さな決断を意識し、「自分で判断する」というトレーニングを繰り返すことで、自信を持って判断できるようになるでしょう。
意思決定の回路を鍛えるためには、自ら考え判断するトレーニングの繰り返しが不可欠です。
脳は一度に大きな変化を起こすことはできません。脳はわずかな変化しかできないのです。
脳の可塑性は、何度も何度も繰り返すことで、「繰り返す内容は大事なこと!」と脳に思わせることが大切なのです。
脳の特性を理解し、それに沿った方法で社員を育成することで、仕事の効率向上や人間関係の改善、ストレスに強い心身の構築が可能となります。
経営者にとって、社員の脳のポテンシャルを最大限に引き出すための環境作りは、大きな課題であり、同時にチャンスでもあります。