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第55回 脳疲労を未然に防ぐための最善策とは?

社会保険労務士の内山です。

いつもありがとうございます。


経営者は、職場の生産性を向上させるために、「身体疲労」と「脳疲労」の違いを理解することは大切です。

一見似ているようで、実際には全く異なる二つの疲労に対しては、それぞれ異なる予防が求められます。


「身体疲労」については皆さんも身近でイメージが湧くと思いますので、今回説明は省略します。

では、「脳疲労」の原因と対策について説明していきましょう。


「脳疲労」は、ストレスや不適切な食生活、自律神経のバランスの乱れなどが原因で発生しますが、まだ完全には解明されていません。

興味深いのは、脳疲労の兆候は本人よりも周囲の人々が先に気づくことが多いという点です。

普段は明るく積極的な社員が突然無口になり、業務の効率が低下した場合、それは脳疲労のサインかもしれません。経営者や管理職は、部下の些細な変化に敏感であるべきです。


脳疲労を未然に防ぐためには、いくつかの方法がありますが、今回は三つの予防策をご紹介します。

一つ目は、「禁止を禁止の原理」です。

これは、自分に対して自己規制や禁止を設けることを禁止することで、脳疲労を軽減するものです。

例えば、過度に厳しい目標を設定し、それを達成しようとする姿勢が強すぎると、知らず知らずのうちに脳が疲労し、パフォーマンスが低下するリスクが高まります。


二つ目は、「快の原理」です。

これは、自分にとって心地よいと感じることを積極的に取り入れることで、脳にポジティブな刺激を与えるものです。

例えば、昼休みに好きな音楽を聴いたり、好きな漫画を読むことでリフレッシュし、その後の業務効率を向上させ、快適な環境を作ることで、脳疲労を効果的に防げます。


三つ目は、『これ、おもしろいなあ』と思える新しい視点や体験を積極的に取り入れることです。

何でもよいので「おもしろい!」と思える機会を増やすと、脳に新しいパターンが形成され、脳疲労を避けることができるでしょう。


身体疲労も脳疲労も、その回復には十分な睡眠、適度な休息や運動、栄養バランスのとれた食事を摂ることなどが大切です。


経営者は、社員の「脳疲労」に敏感に対応し、これら三つの予防策を教えながら適切なサポートを提供することで、職場全体の生産性向上が期待できるようになります。

部下の些細な変化に気付いたときは、是非、三つの予防策を教えてあげましょう。


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