社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
私たちの身体と脳は、何百万年にもわたる進化の過程で、特定の活動に最適化されてきました。
この事実を理解し、活用することで、健康で生産的な職場を実現することが可能です。
私たちの祖先は毎日14,000歩から18,000歩を歩いていたと考えられており、有酸素運動がストレス予防に効果があったとされています。
現代人の平均歩数は5,000歩から7,000歩であり、これに比べて祖先たちははるかに多く歩いていました。
デスクワークが多い現代の職場でも、歩くことで社員のストレスを軽減し、心身の健康を促進することは可能です。
例えば、昼休みに短い散歩を取り入れるだけでも気分転換ができ、週末に登山を通じてストレスを解消するなど、小さな活動の積み重ねが大きな効果をもたらす好例です。
また、歩くなどの運動が脳機能に及ぼす影響は科学的にも証明されています。
身体を動かすことで、神経伝達物質のバランスが整います。これにより、集中力が増し、記憶力が向上し、ストレス耐性が強化されます。その結果、脳の効率と生産性が向上します。
日々の仕事の中でも、社員がもっと身体を動かすことになれば、会社の成果にも直結します。
衝動を抑える能力を測る「ストループテスト」というテストがあります。
一番良い結果は数ヶ月間定期的に身体を動かした場合で、テストを受ける前に20分間運動した結果も良いことが分かっています。
仕事開始前の15〜20分間、皆で身体を動かすことをお勧めします。しかし、そんなに長い時間が取れない場合でも、ラジオ体操を取り入れるなど短時間の運動を続けてみましょう。
脳にとって最も効果的な運動は、6ヶ月間で少なくとも52時間身体を動かすことです。これは週に2時間の運動に相当します。それより長く運動しても、さらに効果があるわけではないようです。もちろん身体のコンディションは良くなりますが、脳だけの話をすれば、週に2時間の運動が最も効果的とされています。
社員一人ひとりの健康は会社全体の健康に繋がります。職場において運動の習慣を積極的に取り入れ、促進することにより、健康と生産性が両立する職場へと進化させていきましょう。