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第27回 社員のストレスや不安をどう和らげるか?

社会保険労務士の内山です。

いつもありがとうございます。


職場は、日々の業務を通じてストレスや不安を感じることが多い場所です。

そもそもストレスや不安というのは、実は人間の生命を守るための機能であり、ごく自然なことです。

私たちの祖先が生き延びるために必要だった警戒心や、危険から逃れる本能が現代の私たちにも引き継がれているからだそうです。


脳は、新しいものや変化に対して必ず警戒心を示します。この反応は、未知のものや変化に対して自動的に生じる生命維持の機能であり、遥か昔、人類がサバンナで猛獣から逃れるために研ぎ澄まされたもので、この本能的な反応が、今日の職場環境においても変わらず起きているのです


脳の仕組みですが、不安は「脅威となり得るもの」に対して事前にストレス反応を作動させることで起こり、ストレスは「脅威そのもの」に対して起こるそうです。

ストレス反応というのは、人間なら誰も同じように作動し、ストレスゼロはある意味「死」を意味するのかもしれません。


しかし、身体と心の両方が良好な人は、不安を生むストレス反応を引き起こす必要がありません。なぜなら、脅威に対し適切に対応できるため不安を感じることが少なくなるからです。


経営者として、職場に新しい取り組みや技術を導入する際には、社員の警戒心や不安を理解し、適切に対応することが求められます。社員に十分な情報を提供したり、適切な研修を行うことで、心身ともに良好な状態で新しい課題に取り組めるようサポートしましょう。

サポートを受けた社員は、新しい課題に対する能力を発揮し、変革をスムーズに受け入れ、円滑に進めることが期待されます。


更に、完全なストレスフリーの職場環境を実現することではなく、適切なサポートとコミュニケーションにより、社員がそのポテンシャルを最大限に発揮し、組織全体として成功へと導くための環境を整えることです。


社員の心の安定を保ち、新しい挑戦に自信を持って取り組めるようにすることは、経営者にとって重要な役割であり、経営者自身にとってもストレスが少ないのではないでしょうか。

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