社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
「みんながそうしているから・・・」と、周りの雰囲気に合わる社員はいませんか?
例えば、社内で上司や先輩の意見に異を唱えることを遠慮したり、今のやり方に疑問を抱きつつも自分のアイデアが伝えられないなど、周りの雰囲気に合わせてしまう社員です。
社長自身もプライベートで会話するときに、自分と違う考えだなあと思いながらも、周囲が同じ意見だから、私も同じ意見かのように頷いて周りの雰囲気に合わせたりする場面はあるかと思います。
では、なぜ私たちは周りの雰囲気に合わせてしまうのでしょうか?
それには、歴史的な要素が係わっています。
そもそも私たち人間は社会的動物であり、進化の過程で「共同体から追い出されないこと」が極めて重要でした。狩猟採集が主な生活手段であった時代、集団から切り離されることは食料と保護の両方を喪失することに繋がり、集団からの追放は死を意味する状況なのです。
集団内での協力と結束が生存にとって必要不可欠であり、集団への帰属が安心感だけでなく、生存そのものに直結する時代が長かったため、私たちはどうしても周りの雰囲気に合わせてしまうのでしょう。
すなわち、周りの雰囲気に合わせることは、長い歴史を背景に持つ私たちには、ごく自然なことなのです。
自然なことだからこそ、周りの意見に流されやすく、周りの雰囲気に負けてしまうことがあるのでしょう。
「同調圧力」という言葉を聞いたことがあるかと思います。
野生動物と同じく、社員も組織のヒエラルキー(階層)の中で自分の立ち位置を理解して、周囲の意見や態度に反対しないことが多々あります。
しかし、職場で意見を述べたり、新しいアイデアを提案したりすることは時として非常に重要です。これは新しい視点や発想を取り入れることにも繋がり、組織の成長を促進します。
社員一人一人が自信を持って考えを主体的に伝えることができる組織文化をつくるために、次のようなことを取り入れてはいかがでしょうか?
・上司やリーダーが率先して意見を求め、聞く姿勢
・意見の相違を受け入れる多様性の理解
・カジュアルなコミュニケーションの場の提供
社員一人一人の小さな取り組みがポジティブな組織文化の形成に繋がることでしょう。